あのいまいましいブリッジは? 

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書籍めも 『秋の牢獄』 『草祭』

『秋の牢獄』/ 恒川光太郎
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恒川光太郎先生の3冊目。
『夜市』『雷の季節の終りに』と素敵な幻想世界を存分に見せてくれました。
本書は表題作を含め3篇が収録されています。

『秋の牢獄』は同じ日を何度もループする女子大生のおはなし。ループものといえばケン・グリムウッドの『リプレイ』が有名です。『リプレイ』は何十年の歳月をループするのにたいし、『秋の牢獄』は同じ日を何度も何度も繰り返すのです。
今日という1日が終わればまた今日が来る生活ってどうなのかな。最初の2,3日はそれなりに楽しめるだろうけど、10日も続いたら精神に亀裂が入りそうです。
完全なる囚われの身で、自殺してもこのループ地獄からは逃げ出せない。
読了後は「明日は本当に来るかな」と妙なことを考えてしまいました。今日を生き、明日を生きる。この当たり前のサイクルって大事ですね。変なこと言っているようですけど。

2偏目は『神家没落』。全国各地を移動する家の話です。
主人公は、なにやら変な仮面をつけたオッサンによってその謎の家に取り込まれてしまいます。家から出るには身代わりの人間を用意しなければなりません。
自分の足で映画館にも行けない境遇は苦しい。主人公はなんとか外に出たいがため、自分の代わりになる白羽の矢を立てようと考えます。
幻想的でありながらも残酷な物語です。現実、ニュースで目にする事件と重ねて考えてみるとゾッとしました。



『草祭』/ 恒川光太郎
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同じく恒川光太郎先生の4冊目。
本の帯には「S・キングを凌ぐ幻想美」とあります。凌ぐかどうかはわかりませんが、ノスタルジックな雰囲気がほんのり漂う作風に仕上がっています。もちろん、ホラー要素も盛り沢山です。
『秋の牢獄』と同じく短篇集となっていますが、今回は全篇とも「美奥」という街を舞台にお話が進みます。
「美奥」はGoogleマップにも載らないであろう街。誰も気付かないのだけど、世界に寄り添い確かにそこに存在する異界です。
それぞれの章の語り手たちは「美奥」で不思議な体験をし、各章で過去と現在、人と人との調和、淡い影のように繋がります。
その繋がった際の感覚が衝撃的ではないにせよ心地がいい。

お話を根本から突き崩す大きな展開もなければ人生に対する意義だとかいうメッセージはありませんけれども、美しい情景や、夜の風、街のにおいが感じられ、言うならば民話的です。
あり得ない話ではあるんだけど、あったらいいな、本当に存在しそうだよな、と思ってしまう。
幻想小説が好きならば楽しめる、値段以上の価値は絶対あります。

    14:34 | Comment:0 | Top
 
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いずき

Author:いずき
ミスカトニック大学で人類学を専攻している学生です。
這い寄る混沌に会いたい。

座右の銘:人生ライク・ア・ローリング・ストーン

ほしいもの:等身大ボイド人形

自慢できること:赤ん坊の頃のオルセン姉妹を見分けられること

好きな映画:タクシードライバー

好きなディーン:サムがピンチの時にいち早く駆けつけショットガンをぶっ放すディーン

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