あのいまいましいブリッジは? 

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不思議な体験について

知り合いの女性が昔、UFOを見たというので詳しくその話を聞いてみた。
こういった類の話は大好きなのでわくわくであった。

聞いたところによると、遠くでオレンジ色の楕円形の発行体がスライド飛行したというのだ。
これは驚きである。
航空機でもなさそうだし、自衛隊のヘリコプターでもなさそう。
ということは正体不明の未確認飛行物体なので、紛れも無いUFOである。
宇宙船かどうかはわからないけれども、こういう話は胸がときめいてしまいます。

僕は生まれてこの方、UFOというのは見たことがないので、実際見た人が馬やらしいのである。
UFOだけではなく、正夢だとか、幽霊だとか、幽体離脱だとか、日常とは少し離れた体験といったことは全くの未経験で、決まった現実世界のレールをずっと走っている人生を送ってきた。
たまには分岐器を変えて不思議な体験をしたいのだけれど、こればっかりは仕方がない。
自分の運命みたいなものなんだろうな、と思う。

藤子不二雄さんはSFを「少し、不思議」と再定義したそうで、僕の体験したい不思議の酌量としてはその「少し」である。
「昔、こんなことがあったけれども、あれはなんだったんだろう」とふと思い返すような……
そう、いわゆる「ノスタルジア」な感覚が呼び覚ますほどのものがいいです。
そんな大掛かりな不思議は必要ない。生活や人生に大きな傷跡を残してしまいそうだからである。
そこまでいくとホラーの世界ですね。

ホラーとノスタルジアが共存した小説といえば恒川光太郎さんの作品が思い浮かびます。
『夜市』に収録されている『風の古道』は、まさにそう。
子供の頃に迷い込んだ、この世界とズレた――それでも隣り合っている――古道はなんだったのだろうか。
なぜかほとんど思い出せないのに懐かしく、物哀しい感じ。そんな怪奇譚。
読んでない人にはおすすめします。


ところでUFOや幽霊など、不思議なものを見たり体験した人は芸術家気質だと思う。
芸術家とは不思議な体験をしなければならない、「かくあるべき主義」というわけではなく、単なる僕のイメージです。
僕はそんな不思議とは無縁だから芸術家っぽくない。少し悔しい。

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    19:20 | Comment:0 | Top

ボブ・ディランの『時代は変る』について

五月二十四日はボブ・ディランの七十二歳のお誕生日でした。
そこで僕の大好きな彼の三枚目のアルバム、『The Times They Are a-Changin』について。
邦題は『時代は変る』です。素敵な題名だと思う。

その前に。
ボブ・ディランというと、フォーク史、ロック史を語る上で欠かせないお方。
皮肉めいた歌い方から、同じところに留まろうとしない多面性を備えた最高の歌手であり、その書く歌詞は時代を越えても生き続ける普遍性を持つ詩人でもあります。
同じ人類だとわかっちゃあいるんだけど、まずいっこうに捉え所のない人ですし、「あなた何者やねん」と正直なところを訊きたい、そんな人。
私生活は謎多き。多くを語ろうとしないものだから、彼の私生活に迫った本があるほど。
あの本は読んだことないんだけど……。

さておき。
『時代は変る』はディランのプロテスト・シンガー期の金字塔とも言える作品です。発表は1964年の2月。
「プロテスト・ソング」というと、どうも説教臭いのを連想する人もいるだろうと思いますが、
歌詞の心持ちを大切にするような情緒的な歌い方から、次の世代まで語り継ごうとするような悟りめいた歌詞……
その佇まいは貨物列車に乗って各地を旅して歌って回り、人々に伝達させる吟遊詩人のような。
ディランはこの時、若干二十二歳でありながらそういった雰囲気がにじみ出ています。
アルバム・ジャケットの顔もね、まさに気難しい老賢者……時代の流れを眺めていそうな印象を受ける。
説教臭くもなく、押し付けがましくもなく、ましてや体制側に抗議をし何かを要求したりするようでもない。
例えるなら風にまかせて人々に問いかけている歌です。
ですからディランの歌には僕たちの心を打ち、紛れも無い説得力を持たせているのではないでしょうか。

ただ歌詞を追うことなら難しくはないです。同化するように理解できるかは別にして、です。
僕は理解できてはいないのですが、聴くごとに震えている。それができればいいかな、と。
とにかく歌詞は「世の真理」というものではなく、世間か、時代か、人々への問いです。
その問いに僕らはどう考えるのか、それだけでいいと思うのです。

アルバムには十曲入っています。どれもいい曲で、お気に入りです。
そこから『時代は変る』『しがない歩兵』『ハッティ・キャロルの寂しい死』について書いてみます。
あと、僕は社会や政治について語ったり議論することは苦手です。
このアルバムはそういった事、当時のアメリカ社会等について歌われてはいますので、苦手ながら、出来る限りがんばって書こうと思います。
間違ったり、とんちんかんなこと書いていたら気軽にコメントで指摘くだされば幸いです。


んで。
一曲目の『時代は変る』ですが……何も言うことはない。
初めて聴き、歌詞の意味を知ったときには「これぞよ!」という思いがあった。
歌のはじめはこういう感じ。


Come gather 'round people
Wherever you roam
And admit that the waters
Around you have grown
And accept it that soon
You'll be drenched to the bone.
If your time to you
Is worth savin'
Then you better start swimmin'
Or you'll sink like a stone
For the times they are a-changin'.

どこ行く人も
さあ、集まっておいで
もう知らんぷりをしてはいられない
あたりの川は水かさを増している
さっさと認めないことには
あなたはすぐにもずぶ濡れになってしまう
まだ時間の
あるうちに
さっさと泳ぎ始めたほうがいい
さもなきゃ石のように沈んでしまうことになる
だって時代は変わっていくのだから


(アルバム付属の歌詞カードより)


この歌は「For the times they are a-changin'」に集約されています。
“だって時代は変わっていくのだから”
思想にしても、体制にしても、風習にしても、何にしてもそう。
古きは消え、新しきが到来ってやつ。
「時代は変わっていくのだけれど、君たちは変われるか?」とディランに問いかけられているようです。
そして、この歌は時代を越えて聴き継がれるのです。


六曲目(レコード風に言うとB面一曲目)の『Only a Pawn in Their Game』(しがない歩兵)
公民権運動家のメドガー・エヴァーズが射殺されたところから歌がはじまります。
犯人は白人で、事件が起こったのは1963年ですから……そういう時代の、そういう事件ということ。
この歌の注目点(?)は、この事件の射殺犯個人を咎めて批判しているだけ、というわけではないのです。
歌詞を引用します。

But it ain’t him to blame
He’s only a pawn in their game

しかし彼を責められない
彼はゲームのポーンに過ぎないのだから



pawn(ポーン)はチェスの歩にあたります。
犯人をチェスの駒に例え、真の悪はその後ろの控えている連中(チェスの指し手?)だ、というところでしょうか。

二番では南部の政治家が登場し、貧しい白人に対してこんなことを言います。
「お前ら白い肌で生まれてきたから黒人より恵まれているよ、不平を言うなよ」
だけどそれは単なる人気取り、政治家はより有名になっていくけど貧しい白人は相変わらず。

三番では高給取りの保安官代理、軍人、知事、警察署長、警察官が歌い並べられ、
貧しい白人は連中にいいように使われ、道具のように。
白い肌を守るために、憎しみを絶やさないために……と、背後にいる者たちが暴露されます。

四番では「チェスの歩」である貧しい白人が描写されます。
鎖に繋がれた犬のように、後ろから銃を撃ち、縛り首にしたり、リンチをするように教育される。

最後の五番では銃弾を撃ち込まれ、埋葬されるメドガー・エヴァーズのシーンです。
「みんなは王様のように彼(エヴァーズさん)を地中深くに横たえた」という歌詞の一文は、エヴァーズの偉大さをたたえるというわけではなく、「しがない歩兵」である犯人を対比として、犯人はちっぽけであるという意味に思えます。
この歌は、最後の最後に、犯人の墓碑銘はたったこれだけであるとして締めくくっています。

Only a pawn in their game
やつらはゲームのしがない一歩兵


確かにこの事件において非難されるべきなのはエヴァーズを撃った犯人ではあるけれども、
背後にいる真の悪を見逃してはならない。
むしろ射殺犯を「チェスの歩」に例えて「哀れみ」を表現しているようにも思えます。


さて。
ディランはかつて「最低の犯罪者とは、間違ったものを目にし、それが間違っていることに気づいたにもかかわらず、そこから目を背けてしまう人たちだ」と語っていました。
その言葉は九曲目の『ハッティ・キャロルの寂しい死』にあらわれています。
ハッティ・キャロルは実在した黒人女性で、ホテルのウェイトレスの仕事をしていました。
とあるパーティで「頼んだお酒が遅い」という理由でウィリアム・ザンジンガーという白人青年に杖で殴打され、亡くなった。
そのパーティでは何人もの人が居合わせたようだけど、誰一人として止めようとしなかったということだ。
結局、ザンジンガーは六ヶ月の禁固刑を言い渡されたと……なんとも不条理な事件です。
ディランはこの『ハッティ・キャロルの寂しい死』を世間に問いかけているように歌っています。

一番、二番、三番では事件の背景を静謐に描写しながら、「今はおまえが涙を流すときではないのだから」と歌ってはいますが、
最後では「法のもとではなんびとも平等で、法廷は公明正大だと宣言し、法律がねじ曲げられたりいいように解釈されるようなことは決してなく、逮捕されたらたとえ高貴な人間といえども適正に扱われ、法律という梯子には上も下もないと告げて……」
判事は由々しく威厳のある声でザンジンガーに刑罰を言い渡します。懲役六ヶ月と。
歌の締めくくりはこうです。


Oh, but you who philosophize disgrace and criticize all fears
Bury the rag deep in your face
For now’s the time for your tears

だけどおまえ、恥辱にまみれた行為を哲学的に考察しあらゆる恐怖を批評する者よ
おまえの顔をぼろきれのようなハンカチでしっかり覆うがいい
今こそおまえが涙を流す時なのだから



この歌は身を切るような深い悲しみが表現されていますが、その裏では激しい怒りが燃えているのです。


紛れも無い傑作『時代を変る』を世に送り出したディランですが、次回作も同じ路線でいくことはありませんでした。
ディランは次のアルバムとして『アナザー・サイド・オブ・ボブ・ディラン』を発表します。
プロテスト・ソングとは距離を置き、人の内面性を歌う曲が目立つようになりました。
一般的に知られていることとしては、ディランは、反体制の運動の象徴として、時代の寵児として扱われることに大きな抵抗があったといいます。
だから「Another Side」の自分を知ってもらおうと、その願いも含めて(あるいは反抗?)、『アナザー・サイド・オブ・ボブ・ディラン』を発表したのではないか……と僕は考えています。


thetimestheyareachanginnnnnnnnnnnnnnnnnnn.jpg

    17:39 | Comment:0 | Top

ボブ・ディランのお誕生日

今日はボブ・ディランのお誕生日!
七十二歳にして現役バリバリ。また来日……してくれないかな(切実)


bobdylantempesttttttttt.jpg

    19:54 | Comment:0 | Top

レイ・マンザレク、逝去

ドアーズのレイ・マンザレクが亡くなりました。
胆管がんを患っていたそうです。74歳でした。

RIP RAY.





    23:52 | Comment:0 | Top

着るのもいいけど聴いてほしい

ユニクロからAC/DCのTシャツが発売されたそうです。
AC/DC、デヴィッド・ボウイ、マドンナ、キッス、セックス・ピストルズ、ザ・フーをテーマとしたデザインを公募して商品化するって企画。

これ。
http://www.uniqlo.com/utgp2013/


Tシャツの感想としては「ん~」って感じ。
全然AC/DCらしくなくてユニクロ臭がぷんぷんする。
違うんだよな……。


AC/DCにしても、ローリング・ストーンズにしても、よく街中でTシャツとして見かけるようになりました。
それはAC/DCのロゴや、ストーンズのベロマークがデザインとして素晴らしいものであると認知されているということであり、それは喜ばしいことなんでしょうけれども、音楽よりもデザインが先行している気がしてならないのです。
そういったTシャツを着ている人の大半はたぶん聴いてないんだろうけど、そこから興味持ってファンになってくれればいいとは思うんですが……
ファッション化していくことに、「なんだかなぁ」と釈然としない気持ちでモヤモヤしています。

    10:43 | Comment:4 | Top
 
 
プロフィール
 
 

いずき

Author:いずき
ミスカトニック大学で人類学を専攻している学生です。
這い寄る混沌に会いたい。

座右の銘:人生ライク・ア・ローリング・ストーン

ほしいもの:等身大ボイド人形

自慢できること:赤ん坊の頃のオルセン姉妹を見分けられること

好きな映画:タクシードライバー

好きなディーン:サムがピンチの時にいち早く駆けつけショットガンをぶっ放すディーン

嫌いなディーン:地獄日初日に拷問側にまわり生き生きとした目で拷問するディーン


ホームページ
http://perepe.uijin.com/

Twitter
https://twitter.com/Izu_Perepe

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